リフォーム事例2.BさんのOM全面改造住宅

PART-1 平成15年5月3日文&写真:KJ WORKS 福井

30年以上前に建てられた初期の「へーベルハウス」を全面改修+増築したOM再生住宅(リフォーム)のお話です。Bさんご夫妻は島本町が好きで、10年以上前からこの「へーベルハウス」に賃貸で住んでおられました。

ところが昨年、ご主人のお父さんと同居する(子供さん2人を含めると5人)事となり、現在の建物では手狭となってすぐ近くの木造2階建住宅に引越されたのです。ところが!ところがです!!そんな折、引っ越したばかりの「へーベルハウス」が売りに出されたのです。以前からOMソーラーの家に興味を持たれていたBさんご夫妻は、「何れかは島本町で戸建の家を建てたい!」との想いもありましたが、長年住み親しんだその家を他人の手に渡す気にもなれませんでした。

そこで急遽家族会議!その会議の結論が「あの家を買おう!」でした。

その後しばらくして、KJ WORKSに来たご相談が、「既存建物をOMソーラーの家に改修出来ないか?それとも予算を含め、構造も考えると新しく建て替えた方が良いのか教えて欲しい!」・・・・・でした。確かに新たにOMの家をつくろうとすると今回、土地付建物で資金も使い、更に建て替えとなるとお聞きした予算内ではちょっとOMソーラーでは無理かも???

早速、私を始め、設計リーダーの山口君や建築部長の松山君、KJ WORKS京都の松本君とで現地確認をする事になりました。予めBさんの承諾を得て、壁や天井、床などを一部破り構造的なチェックもしましたが、30年以上も経っているにも関わらず、また、先の阪神大震災の被害も全く無く・・・・・・「これはイケル!」でした。家族の家に対するヒアリングや設計カードからの回答、お父さんの住まい方など詳細に確認し、図面化すると当初の計画よりもはるかに大きな、まるで新築!むしろ新築以上?の素敵なプランとなりました。Bさん家族に限らずKJ WORKSの私たちも気に入るプランで減額要素も少なく、最後には例によって「あるだけの予算でやりましょう!」・・・・・でした。そんな素敵なOM再生住宅(リフォーム)の着工が4月22日から開始しました。

解体前の建物全景です。東南の方向から撮影しました。

解体前の建物全景です。東南の方向から撮影しました。

南側の庭正面からの建物全景です。

南側の庭正面からの建物全景です。

解体前とは、仮設便所と仮設足場の設置以外あまり変り映えしないように思えるのですが・・・・・・?

解体前とは、仮設便所と仮設足場の設置以外あまり変り映えしないように思えるのですが・・・・・・?

中に入ると、床がない!窓がない!壁はコンクリート下地が丸見え!と空っぽです。

中に入ると、床がない!窓がない!壁はコンクリート下地が丸見え!と空っぽです。

以前あったはずの右正面の台所や左正面のリビングの面影は何処にもありません。この建物、クリックして拡大してみますと壁にビニールクロスの捲り残しが一杯残っている事に気付きませんか?発砲コンクリート直にクロス張りだったのです。また、同様に床下にも断熱材は無く、天井となる陸屋根の発砲コンクリートにも断熱材は無し。長く建物の改修工事を手がけていますが、昔の家は大概が皆こんなものなのです。夏は暑く、冬は寒い!Bさんの証言もその通りでした。

以前あったはずの右正面の台所や左正面のリビングの面影は何処にもありません。この建物、クリックして拡大してみますと壁にビニールクロスの捲り残しが一杯残っている事に気付きませんか?発砲コンクリート直にクロス張りだったのです。また、同様に床下にも断熱材は無く、天井となる陸屋根の発砲コンクリートにも断熱材は無し。長く建物の改修工事を手がけていますが、昔の家は大概が皆こんなものなのです。夏は暑く、冬は寒い!Bさんの証言もその通りでした。

西面の台所から北面の勝手口、洗面、浴室、トイレ、右手前は食卓跡です。何もかも撤去しましたが、構造体は見るからにしっかりした建物です。

西面の台所から北面の勝手口、洗面、浴室、トイレ、右手前は食卓跡です。何もかも撤去しましたが、構造体は見るからにしっかりした建物です。

PART-2 平成15年5月16日(金)文&写真:KJ WORKS 福井

前回から久しぶりに打ち合わせを兼ねて現場へ出かけてみました。一見あまり変わってはいないように見えますが、OMソーラーの畜熱対応用の基礎工事も完了し、今日は増築部と屋根の構造材を手加工で刻んでいるところでした。OMソーラーの部材もKJ WORKS京都の倉庫に本日入荷し、後は刻まれた構造材で屋根が出来上がるのを待って、OMソーラーの屋根工事に入ります。工程的には少し遅れ気味ですが、最終の工程には何ら問題のあるほどの遅れではありません。

構造材である吉野杉も阪口製材所さんから入荷して大工さんによる手加工で刻みに入ったところです。正面の開口部は解体前の一番南に面した外壁部分です。今回は、その手前にも増築の為のベタ基礎が出来上がっています。

構造材である吉野杉も阪口製材所さんから入荷して大工さんによる手加工で刻みに入ったところです。正面の開口部は解体前の一番南に面した外壁部分です。今回は、その手前にも増築の為のベタ基礎が出来上がっています。

梁桁材のある内部側から増築部を写しました!本日、雨模様の為に、ブルーシートで養生中です。

梁桁材のある内部側から増築部を写しました!本日、雨模様の為に、ブルーシートで養生中です。

以前階段のあった場所の天井を更に広く開口を取りました。吹抜になる場所でもあります。

以前階段のあった場所の天井を更に広く開口を取りました。吹抜になる場所でもあります。

手刻み加工を止めて一息する大工の田原さんです。右横には、何故かやや白け気味?の表情で素知らぬ顔の設計部の山口君です。偶然の顔なのでしょうが?笑顔が足りません!!!

手刻み加工を止めて一息する大工の田原さんです。右横には、何故かやや白け気味?の表情で素知らぬ顔の設計部の山口君です。偶然の顔なのでしょうが?笑顔が足りません!!!

PART-3 平成15年6月24日(月)文&写真:KJ WORKS 福井

しばらく写真を溜め込んでと思っていたのですが、ずるずるとしている間に、もう梅雨入りとなってしまいました。そこで、今回は写真による解説のみでスケールの大きいOM再生住宅の現場をお届け致します。

[5/27.火]前の現場(この物件の前に施工中の建物)の大工工事が手間取り、少し遅れ気味の中、ようやく全員揃っての手刻み加工です。

[5/27.火]前の現場(この物件の前に施工中の建物)の大工工事が手間取り、少し遅れ気味の中、ようやく全員揃っての手刻み加工です。3人揃えば早い!

[6/2.日]増築部分の建て方開始です。ここは、全く基礎からの新築同様の建て方風景です。四方には通し柱が立ち並んでいます。

[6/2.日]増築部分の建て方開始です。ここは、全く基礎からの新築同様の建て方風景です。四方には通し柱が立ち並んでいます。

[6月2日]元々のヘーベルハウスのコンクリート梁を利用して梁、桁を取り付ける為の済み出し作業です。

[6/2.日]元々のヘーベルハウスのコンクリート梁を利用して梁、桁を取り付ける為の済み出し作業です。

[6/2.日]本来のコンクリート梁に新たな吉野杉の桁をボールトを通して縫付けます。

[6/2.日]本来のコンクリート梁に新たな吉野杉の桁をボールトを通して縫付けます。

[6/4.火]屋根にポリスチレンフォーム第2種(厚100mm)の断熱材を施し、その上に構造用合板を貼り付けます。

[6/4.火]屋根にポリスチレンフォーム第2種(厚100mm)の断熱材を施し、その上に構造用合板を貼り付けます。

[6/4.火]勾配天井を内部から見上げてみました。しっかりした表情になってきました。

[6/4.火]勾配天井を内部から見上げてみました。しっかりした表情になってきました。

[6/5.水]大工による軒先周りの納め工事です。屋根の下は、元来のヘーベルハウスのコンクリート構造の姿ですが、良く見ると、コンクリートに直接クロスが貼られていた事がわかります。さぞ、寒くって暑かった事でしょう!

[6/5.水]大工による軒先周りの納め工事です。屋根の下は、元来のヘーベルハウスのコンクリート構造の姿ですが、良く見ると、コンクリートに直接クロスが貼られていた事がわかります。さぞ、寒くって暑かった事でしょう!

OMソーラーの外ダクト工事が完了したところです。KJ WORKSの仕事は、OMソーラーの通気(南面)に限らず、北側の屋根にも通気を施しています。この辺の細かな事が住い手の方に喜ばれる事だと信じています!

OMソーラーの外ダクト工事が完了したところです。KJ WORKSの仕事は、OMソーラーの通気(南面)に限らず、北側の屋根にも通気を施しています。この辺の細かな事が住い手の方に喜ばれる事だと信じています!

[6/8.土]ようやく外観がわかるようになりました。

[6/8]ようやく外観がわかるようになりました。

内部の旧コンクリートの構造体と新たな吉野杉の構造体との合体です。正面の弱々しいコンクリートには補強を施しました。

内部の旧コンクリートの構造体と新たな吉野杉の構造体との合体です。正面の弱々しいコンクリートには補強を施しました。

[6/10.月]旧ヘーベルハウスの2階構造体部分から南面の増築部分を眺めてみました。本当に大きなスケール感の建物になりそうです。

[6/10.月]旧ヘーベルハウスの2階構造体部分から南面の増築部分を眺めてみました。本当に大きなスケール感の建物になりそうです。


PART-4 平成15年7月16日(木)文&写真:KJ WORKS 福井

梅雨が中々あけません。外廻りの仕事がさっぱり捗らないまま、7月半ばとなってしまいました・・・・・・が、8月23日(土)24日(日)には、完成見学会が・・・・・・! もちろん、その後には8月中に入居の予定でご家族もバッチリと待機されておられます。

結構!工期的に切羽詰ってきている現場風景かと思うのですが、働く職方さんには一向にその気配は見られません。 引渡しが迫っている時期の現場風景とは思えませんが、まずは画面からお察しください。

[7/3.金]外壁もようやく、左官下地の防水紙付メタルラス張り工事となりました。

[7/3.金]外壁もようやく、左官下地の防水紙付メタルラス張り工事となりました。

[7/3.金]屋根では、OM集熱ガラス用下地のブチルゴム貼りの作業中です。屋根の形はガルバリウム瓦棒葺き仕上です。

[7/3.金]屋根では、OM集熱ガラス用下地のブチルゴム貼りの作業中です。屋根の形はガルバリウム瓦棒葺き仕上です。

[7/3.金]OM集熱ガラスの設置が完了しました。

[7/3.金]OM集熱ガラスの設置が完了しました。

[7/3.金]棟梁が、吉野杉材の階段を加工中です。

[7/3.金]棟梁が、吉野杉材の階段を加工中です。

[7/3.金]吉野杉材による階段が少しづつ出来上がります。木目の詰まった綺麗な吉野杉独特の色艶が出ています。

[7/3.金]吉野杉材による階段が少しづつ出来上がります。木目の詰まった綺麗な吉野杉独特の色艶が出ています。

2階の壁には、これから断熱材が入ります。外部に写っているのは、透湿防水防風シートです。

2階の壁には、これから断熱材が入ります。外部に写っているのは、透湿防水防風シートです。

2階納戸の内部です。壁には、無垢の杉板を全面に貼っています。シックハウスなんて全く無縁です。

2階納戸の内部です。壁には、無垢の杉板を全面に貼っています。シックハウスなんて全く無縁です。

1階お父さんの部屋の天井に赤松の板を貼っています。

1階お父さんの部屋の天井に赤松の板を貼っています。

外壁は仕上前の下地が出来上がりつつあります。手前は、旧へーベルハウス?に使われていた2階バルコニーです。完全防水を施しました。

外壁は仕上前の下地が出来上がりつつあります。手前は、旧へーベルハウス?に使われていた2階バルコニーです。完全防水を施しました。


PART-5 平成15年7月21日(月)文&写真:KJ WORKS 福井

前回は、7月3日から15日までの再生住宅工事内容をまとめて掲載した為でしょうか?あまり現場の進捗状況に変化が見られなく「ほんまに引渡し大丈夫かいな?」という感じでした。

実は、先週の1週間(7月14日〜19日)がこの再生住宅工事の山場(主に大工工事)だったのです。今日来て見てわかったのですが、大工工事も本日で完了なんです。

解体前からの建物を知っている人は、住まい手のご家族は当然の話ですが、普段からその進捗状況を毎日のように眺めていた近所の方々は皆ビックリで、「完成したら絶対見せてな!」と、釘を指される始末です。そんな再生住宅もようやく完成の姿になってきました。完成までもう少しです!

外壁も従来の壁に使用されていた仕上げに合わせ、リシン吹付も完了です。

外壁も従来の壁に使用されていた仕上げに合わせ、リシン吹付も完了です。

階段周りの大工仕事も完了です。左は階段下を利用したお手洗いです。

階段周りの大工仕事も完了です。左は階段下を利用したお手洗いです。

家族の間からお父さんの部屋を眺めてみました。収納の戸を取付け、壁を仕上げたら完成です。

家族の間からお父さんの部屋を眺めてみました。収納の戸を取付け、壁を仕上げたら完成です。

お父さんの部屋から家族の間を眺めてみました。左が台所、右正面が階段下収納、その右が玄関に繋がっています。右手前は畳の間です。

お父さんの部屋から家族の間を眺めてみました。左が台所、右正面が階段下収納、その右が玄関に繋がっています。右手前は畳の間です。

家族の間には、吹抜けがあります。左上部は吹抜け、その右は吹抜けでスノコ状の2階廊下です。

家族の間には、吹抜けがあります。左上部は吹抜け、その右は吹抜けでスノコ状の2階廊下です。

左手前には、国産木製サッシ「もくまど」を使いました。引き違い可能なサッシです。

左手前には、国産木製サッシ「もくまど」を使いました。引き違い可能なサッシです。

PART-5(最終回) 平成15年8月28日(木)文:KJ WORKS 平野 写真:KJ WORKS 山口・平野

8月23日(土)・24日(日) 猛暑の中、完成見学会を開催しました。

ご来場の方々は、「再生前の面影が全然ありませんね!」と口々に驚いておられました。
それもそのはず、外壁以外のほとんどは取り払ってしまっているので、8割がた新築といっても過言ではないかと思います。

今回の「OM再生住宅」は、構造材がすべて手刻みだったこともあり予想以上に時間がかかり一時は工期の延長も心配されたのですが、この度無事完成しました!

旗竿状の土地のため道路からは一部しか見えません。

旗竿状の土地のため道路からは一部しか見えません。

玄関の上に不自然に突き出したコンクリート梁に再生前の面影を感じます。

玄関の上に不自然に突き出したコンクリート梁に再生前の面影を感じます。

玄関側から家族の間を見るとこんな感じです。(暑い!暑い!)

玄関側から家族の間を見るとこんな感じです。(暑い!暑い!)

お父さんの部屋のオーディオスペースです。

お父さんの部屋のオーディオスペースです。

吹き抜けには大きなハイサイドライトがあるため、柔らかな自然光が差込みます。

吹き抜けには大きなハイサイドライトがあるため、柔らかな自然光が差込みます。

階段とトイレもきれいに出来上がりました。手すりは引越し後のため、見学会当日はまだ設置されていませんでした。

階段とトイレもきれいに出来上がりました。手すりは引越し後のため、見学会当日はまだ設置されていませんでした。

台所から見る家族の間です。(合成写真)

台所から見る家族の間です。(合成写真)

吹き抜けを通る廊下はすのこ状になっています。

吹き抜けを通る廊下はすのこ状になっています。